栗の召し上がり方
昔は”干すと甘くなる”と言われており、今でもそのようになさる方がおりますが、それは、クリタマバチの被害を受けていない古い時代の栗のあった頃の通説です。
現在の栗は昭和30年以降改良された物で、全体に実が柔らかいのですぐに痛んで美味しくなくなってしまいます。鮮度の良い間に召し上がるか、冷蔵庫で保管してください。拾ったままの自然の状態の栗は、クリミゾウムシの幼虫が入っているものが多く、ガス等で虫止めしませんと食害されて食べられなくなります。
■■茹でてお召し上がりになる場合■■
栗は良く洗い、40分以上茹でてからお召し上がり下さい。
”栗に茹で過ぎなし”と言われるくらいです。ゆっくりと茹で上げてください。
茹で上がった栗は、ざるにあけて水気を切ります。湯で上がった栗は早めに水切りしてください。
■■蒸し焼きにする場合■■
栗は10分くらい茹でてから鉄製の厚めの中華なべなどに入れて、ふたをして蒸し焼きにします。10分程度で仕上がります。焼いている途中で、焦げすぎるようでしたら、水を少々入れます。
※焼き栗として売られているものは…
中国系の栗で、こちらは渋皮と実が剥がれ易い系統の栗なのです。
日本の栗は美味しいのですが、渋皮がとりにくい欠点があるのです。
フランスのパリの街角でも焼き栗は人気です。ヨーロッパ系の栗は日本栗と違って渋皮は剥け易い系統です。
■■栗ご飯や料理にする場合■■
鬼皮を剥いで渋皮を丁寧に剥く必要がありますが、鬼皮を剥く時、栗のみを湯の中に10分程度浸しておくとよろしいでしょう(茹でるのではありません)。鬼皮が柔らかくなって剥き易いです。鬼皮を剥いだものは包丁で丁寧に渋皮を剥きます。
渋が少しでも残っていますと料理してから渋みと灰汁が出て、美味しくありません。
剥いた栗は”みうばん水”の入った冷水に入れて灰汁を抜きます。その後その汁と一緒に火にかけ一煮立ちさせてから水ざらしします。
■■甘露煮にするとき■■
下ごしらえした栗は、砂糖を加え汁に入れて弱火で10分程度煮上げます。
強火で煮ますと実はすぐに割れてしまいますので、和紙を乗せその上に落し蓋をして、弱火で煮ます。砂糖は一度に加えるのではなく、はじめ少なめに順を追って少しずつ入れていきます。はじめから砂糖を入れすぎますと、ピカピカ光った堅いものになっていまいます。
■■栗ご飯■■
さっと茹でて下ごしらえした栗は適当な大きさに切ります。
栗ご飯にするときは、昆布だしと塩と醤油少々、酒少々のだし汁を入れた水に栗を加えて炊き上げます。
■■懐石流焼き栗ごはん■■
鬼皮を剥いで渋皮だけにした栗を炭火かガスの遠火で焼きますと渋皮が剥がれ易くなります。これらを適当な大きさに切って前記と同じ様にだし汁を加えた米に加えて炊き上げます。いくらか香ばしさが加わって美味しいです。
■■栗の渋皮煮■■
渋皮に傷をつけないように丁寧に鬼皮をはがし炭酸を加えた水に浸けておきます。
それをそのまま鍋に浸けた水に入れひと煮立てさせて渋の灰汁を抜きます。灰汁を抜いた栗は冷水にさらし、今度はそのまま弱火で10分以上茹で上げもう一度ざるに空けて灰汁を捨て、最後に砂糖少々を加えた汁の鍋に入れて弱火で煮上げます。
これを途中で火を止め一晩置いてから翌日砂糖を加えて二度煮します。
保存する場合は瓶に煮汁と一緒に入れ湯煎で煮沸し、ワイン又はブランデーを加えて密封して仕上げます。
■■栗の渋皮煮の料理■■
栗の渋皮を茹でておいたものをレンコンやにんじん、鶏肉と一緒に油炒めし、だし汁を加え砂糖醤油で煮あげた、いり鶏風にものです。良く灰汁を抜いた栗は渋みはなく、油や他の素材と良くあってホクホクした甘味が美味しい煮物です。
■■栗の白ごま風味の白和え■■
栗の甘露煮にする時、灰汁を抜いてひと煮立てしておいた栗に少々の砂糖と塩味をつけて煮ておきます。煮崩れしますので、丁寧にしてください。これを豆腐に白ごまペーストを加えて良くすりつぶし塩と砂糖で味付けし、こんにゃくの醤油煮と合わせて和えた料理です。白和えは、あまり砂糖を加え過ぎますと、せっかくの栗の甘味を損なってしまいますので、適当に加えてください。他にグラタンに入れて焼き上げても、ピザパイに加えても美味しいです。
■■漬物に■■
韓国のキムチ漬けには、生栗や梨を入れて作りますと美味しく仕上がります。作り方は白菜を塩で下漬けしておきます。中に入れる野菜は、セリやニラ、ネギなどです。タレの作り方はコチュジャンに唐辛子粉、ニンニク生姜のすりおろしたもの、アミの塩辛、いわしの塩辛のエキス(いわしの塩辛を良くすりつぶし水を加えてひと煮立てさせ、漉しておいたもの)に酒少々を加えてタレを用意しておきます。
漬物の中に入れる具は、ニラ、セリ、大根の千切り、生栗のスライス、梨の薄切りなどです。これらを用意しておいてタレにまぶし白菜の葉の一枚一枚の間に入れて漬け込むのです。
漬け込むときのコツは、割って下漬けした白菜の外側二枚には具をはさみ込まずにおき、最後に横側から全体を丸く包み込むようにして仕上げます。空気にあまり触れない口の小さい容器がよろしいです。軽い重石を乗せて一週間ほど置きますと、少々発酵して酢味がでてきてからが、食べ頃です。梨の甘味と栗のカリカリとした歯ざわりはそのまま残って美味しい漬物となります。
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